かつての私は、筋金入りの「夜型人間」だった。しかし、ある時、意識的に生活リズムを変えようと決意し、今では夜更かしをしない生活がすっかり習慣になっている。
現代社会では、夜型の人に「怠け者」というレッテルを貼る傾向がある。他人が勉強や仕事に精を出している時間に、まだ夢の中にいるからだ。こうした「差別的」な見方に異論を唱える人もいるだろう。だが、自分の成功の秘訣は「毎日正午まで寝ることだ」と胸を張って公言する「成功者」が、果たして身近にどれほどいるだろうか。
私は、夜型人間が本質的に「怠け者」だとは思わない。私たちの睡眠習慣はある程度、遺伝子によって決まっているからだ。狩猟採集時代だった人類の祖先を振り返れば、一族の安全を守るために、深夜まで起きて見張りをする者が誰かしら必要だったはずだ。しかし、もしそれを言い訳にして、生活習慣を改善する努力を放棄するのであれば、私はあなたを「怠け者」と呼ばざるを得ない。怠惰かどうかは遺伝子の問題ではなく、態度の問題なのだ。何より、夜型人間であっても練習次第で「早起きの鳥」に調整できることは、事実が証明している。
もっとも、ここまで話したが、今回紹介する本を誤解しないでほしい。これは「夜型人間を卒業する方法」を教える本ではない。睡眠の本質とは何か、その役割とは何か、そしていかに健康的に眠るかを説いた科学書である。
本書を読んで得た最大の収穫は、睡眠がいかに健康にとって重要であるかを理解できたことだ。著者が強調するように、健康を支える三本柱——「睡眠」「食事」「運動」の中でも、睡眠こそが最も根源的な土台なのである。この本のおかげで、私には新しい生活習慣、より正確に言えば「何としても質の高い睡眠を確保しなければならない」という主観的な意識が芽生えたのだ。
